にぼしのリタイア日記

鬱病でサラリーマンをリタイアした56歳男の復活日記

両親の介護で人生が狂ってしまう・・・昔、部下の男性に起こった悲劇

下記の記事を読んで管理職時代に出会った部下の悲劇を思い出した。
news.yahoo.co.jp
Hint-Potの記事では、柏原佳一さん(仮名・55歳)は「両親の介護のせいで、人生がすべて狂いました」と、うつむいたまま吐き出しました。
閑静な住宅街の一角に建つ、周囲と比べて大きなレンガ造りの家。ガレージには外国製の高級車。裕福な家庭であったであろうことが見て取れます。
しかし「家計は、火の車なんですよ」と佳一さん。彼に、一体何が起こったのでしょうか。
「6年前に父が、4年前に母が、ともに認知症を患い、介護をせざるを得なくなったんです。父1人の時は母と2人で介護をしたので、私自身は仕事を辞めず出張や残業を減らして対応しました。しかし、母が倒れてからはそうもいかなくなり、仕方なく仕事を辞めることになったんです」仕事を辞めた現在、もちろん収入はゼロ。
大手企業で働いてきた父親の年金と、これまでの貯蓄で何とかやりくりをしているといいます。
しかし、自分自身が好きで就いた仕事を辞めてしまった後悔が毎日のように襲ってくるのだとか。
正直、仕事は辞めたくなかったです。でも、父は要介護認定1で、母は要支援2。こんな状態じゃ、特別養護老人ホームにはとてもじゃないけど入れません。民間の介護施設も考えましたが、両親の年金と私の稼ぎをすべて足して、どうにかこうにか2人を入居させられるレベル。そうなると私の生活が立ち行かなくなるし、家の維持費なども払えなくなるので入居させられませんでした」
佳一さんには姉が1人いますが、「嫁いだ身だから、お金も支援もできない」と、実親のことにもかかわらず実家にも近寄らないそう。
「私自身も、もっと早くに家を出ていれば、もっと早くに結婚していれば……」
時に、いろいろな考えがよぎってしまうといいます。今後両親が亡くなった際、仕事を辞め、食べる術を失ってしまった自分はどうなってしまうのだろう? 自分自身はいくら年金がもらえるのだろう? 結婚もせず独身の自分がボケた際、誰にも迷惑をかけずに死ぬことすらできないかもしれない……。佳一さんは、そんな不安に苛まれ、夜もゆっくり休むことができずにいるといいます。
しかし、佳一さんの悩みは金銭的な不安だけではありません。現在、大きな悩みの種になっているのは、転んで腰を傷めたことがある母親のことでした。
「すでに完治して動くことができるはずなのに、ベッドの上に寝たきりになり『身動きを取ることができない』と言い張っています。そのため、何か用事があると私を呼び出すのですが、枕元に用意してあるステッキを使って、壁やタンスをバンバン叩くんです
名前を呼んでくれれば聞こえるから「ステッキで叩くのはやめてくれ」と、母親に対して何度もお願いしているといいますが、認知症のせいもあって叩くのをやめてくれません。一度ステッキを母親のベッドから離してみたそうですが、狂ったように騒ぎ出してしまい、取り上げるのは断念したことも。
深夜であろうと、早朝であろうと、母は何か少しでも不満があると、ステッキをガツンガツンと家具にぶつけ、私を呼ぶんです。もう、あの音が怖くて怖くて……」
朝起きてすぐに朝食を作り、2階と1階、別々で寝ている両親の部屋を回って食事をさせることから、佳一さんの1日が始まります。
「入浴は週に数回、ケアセンターへ行っています。しかし、その日以外は2人を着替えさせ、昼食を作り、食べさせ、掃除をし、夕食の準備をし……と、丸々1日が介護に費やされてしまっています。私1人の時間が取れないこともつらさを倍増させている気がしますね」
佳一さんは趣味だったゴルフにも、この5年間1度も行けておらず、テレビをゆっくり見たり、理容室に行くのでさえも半年に1度がやっとだといいます。
両親を放って逃げ出したい。どこか遠くに行きたい。何なら、今すぐにでも自分が死んでしまえたらどんなに楽だろうと、そう思うこともあります。でも、ここまで育ててもらった恩もあり、どんなにつらくても見捨てられないのが現状です」
佳一さんは自分なりに誠心誠意、頑張って介護をしていますが「気配りが足りない」と母親からは面倒を見る度に罵倒され、追い詰められている様子。単身者介護は孤立しやすいと言われており、佳一さんもそういった状態に陥っているようです。
生きがいやアイデンティティの維持のためにも、就労が継続しやすいよう介護休業制度の見直しや、単身介護者を手厚くサポートできるような仕組み作りを、各自治体が少しでも早く行ってくれることを願ってやみませんと報じている。
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両親の介護は悲惨なケースが多い
サラリーマン時代に管理職をしていた頃、部下の男性が記事のケースとほぼ同じ状態なったことがある。
私は、退職を思い止まらせるために会社の介護支援制度を徹底的に調べたが、その当時はまだ大した支援制度が無かった
今は、少し良くなっているとは聞いているが、毎年、介護が理由で退職する若手がいるそうだ。
この問題は、国や企業にとっても重大な損失だ。
経済を活性化させるために予算を使うのも良いが、貴重な労働力の損失を防ぐための予算も手当するべきだ!