にぼしのリタイア日記

鬱病でサラリーマンをリタイアした56歳男の復活日記

鬼滅の刃のヒットの根底には現代社会が失った「潔さ」があると思う

鬼滅の刃のヒットに対してネガティブな記事を見つけた(^^;
news.yahoo.co.jp
現代ビジネスの記事(長文なので一部抜粋)では、今回のブームは、正直、ちょっと不気味である。
ブームに先んじてこの漫画の良さを知っていた、という自慢をしたい気持ちにはまったくならない。ブームが異様すぎるからだ。
みんなで何でもいいから消費したいときに、たまたまこの作品が選ばれただけ、という感じがする。
なにも鬼滅でなくてもよかったのに、とおもう。
物語の最後までアニメ化されるのはこのままのペースだと数年先になるとおもうが(作品周辺のすべての大人は急ごうと考えてるはずだからどうなるかわからないけど)、そのころには、「え、鬼滅の刃ってまだやってるの? なつかしー!」と言われそうで、それぐらいに落ち着いていてくれればいいな、と願っている。
いま、わたしたちは妙なところに迷い込んでいるのではないだろうか
なぜか世の娯楽の映画部門には、『劇場版 鬼滅の刃』しかないようにおもいこんで、必死でみんなで消費して、その消費を共有しようとしている
何かを間違えて、あせっているようにしか見えないと報じている。
・・・・・
コラムニストの堀井憲一郎氏のコラムなのだが、言いたいことは分からないでもない。
一部のオタクにしか興味を持たれそうにない深夜アニメの続編が今では歴代興行収入No.1に上り詰めようとしているのだから・・・
しかし、民衆が何かを間違えて焦っているからこの映画を観に行っているとは思えない
何故なら、千と千尋の神隠しアナと雪の女王、君の名は等、歴代興行収入ベスト4に入るアニメ映画を私は観に行っていないし、観たいとも思わなかった。
その私が、鬼滅の刃の映画をコロナ渦の中、劇場まで観に行ったのだから・・・
鬼滅の刃のヒットの根底には、現代社会が失った「潔さ」があると思う
この原作は、もっと長く話を膨らませることも可能だったはずだが、終盤は恐ろしく速くストーリーが展開し、完結している
人気が出ると無駄に引っ張り、原作の良さを殺していく展開が多い世の中でこの潔さは特筆できる
原作者である吾峠 呼世晴さんは、一切マスコミに出てこず、今では神格化されているほどだ。
そして、映画の陰の主人公である煉獄さんのセリフ「人間は死ぬからこそ儚く美しく愛おしい」
滅茶苦茶、潔いではないか!
なんでも損得勘定で動く現代社会では考えられない潔さだ!
この潔さがこの映画の大ヒットに繋がっているような気がしてならない!